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【講師様必見】生徒のオリジナル作品ってどうやって導けばいいの

2023.09.01

皆さん、Scratchを使ってプログラミング教室で生徒たちがオリジナル作品を作成する際、どのように彼らをガイドすればよいか迷った事ははありませんか?
今回は、Tinkers(ティンカーズ)の教室で実際の事例をもとに、少しだけ成功のヒントをご紹介します。

オリジナル作品は、このように導くとよいでしょう!
想像してみてください

だれか生徒さんを想像してみてください

その子は、どちらが得意ですか?
①:アイデアセンス
アイデアが得意なら「スキル」を教えましょう
  • 例えば・・・・

    • ルールを追加する方法
      (当たり判定、レベル設定など)
    • 動作を増やす方法
      (ビーム、ジャンプなど)
②:プログラミングスキル
スキルが得意なら「アイデア」を提案しましょう
  • 例えば・・・・

    • デザイン要素を提案
      (キャラクター、背景、音など)
    • エフェクト、レイアウト
      (画像効果や、画面配置など)
スクラッチは特に「バランス」が大事!

ご存知の通り、スクラッチは素材が既にあり、さらに直感的に操作できてしまうので「直感タイプ」のお子さんは一見「放っておいてもどんどん作れてしまうのではないか?」と感じてしまいますが・・

実は「直感タイプ」のお子さんは、
すぐに「スキル」が伴わなくなってしまいます。

Scratchは、その直感的な操作性から、「直感タイプ」のお子さんが瞬時に楽しんで作品を作り始めることがよくあります。このような場面を目の当たりにすると、「この子は自然に技術を身につけていくのでは?」と感じることが少なくありません。しかし、ここで注意が必要です。直感的に操作できるからと言って、そのスキルが伸びるわけではありません。「直感タイプ」のお子さんは、「自分はもうできる」という過信に陥りやすく、結果的に自分がコントロールできる範囲の知識だけで満足してしまうことがあります。これにより、さらなる挑戦をせず、成長が停滞してしまうリスクが考えられます。

そのため、ティンカーズでは、
『しっかり習得コースのカリキュラムのここまでクリアしたら、オリジナル制作や、『ゲームを作ろうコース』でゲームを作ってもいいよ」と一定の条件を提示してレッスンを進めます。

スキルの習得を後回しにしてしまうと、2つの問題に今後悩まされることになります。

①子供がプログラムを覚えようとしなくなる

②講師が一人の生徒しか見えなくなってしまう

一度そうなると、
改善するまでにかなりの労力がかかってしまいます・・・

お互いに良くないので、スキルとセンスをバランスよく伸ばす様にしましょう!

バランスよく学べている生徒には?

バランスよく学べている生徒には、「気付きのきっかけ」
作ってあげるようにしましょう。

例:ユーザー目線でモノを考える
事例:キャラクター

小学5年生の男の子が作った作品です。
このゲームの主人公(Player)はどれだと思いますか?

クマノミだと思った人が多いのではないでしょうか?正解は、ハリセンボンでした。そして、敵は、青い魚でした。うーん・・・困った。

あくまで一例としてアドバイスした内容をご紹介します

キャラクターを変更させることは容易ですが、
固定観念を押し付けるだけでしかなく

想像力を養うきっかけを失いかねません。

仮面ライダーを例にすると、あくまで仮面ライダーを正義としてショッカーを悪にした視点で
描写したに過ぎず、ショッカーからすると仮面ライダーが悪ですよね。

そのため、キャラクターを変更させる提案はしません。

気付きのきっかけ①:

ユーザー視点(遊ぶ人目線)で、一緒に作品を見直す

「自分はこれでいい!」
と子どもたちはよく言います。

私は、
「自分だけで良いならいいけど、遊んでもらいたいなら遊ぶ人の気持になって考えてみて?」
と返答します。

他に生徒がいる場合、他の子にも遊んでもらって感想を言ってもらったりします。
そうすることで、作者は、自分の作品を俯瞰して見ることができるようになります。

話を戻すと、私はこの様に提案してみました。

私:「先生が、このゲームを初めてみたら敵がハリセンボンで、ニモが動くと思ったよ」
(ハリセンボン、トゲトゲだし)

私:「でも、それぞれの役目がゲームをプレイする人にわかればいいんだから・・・」

誰が見ても、ハリセンボンを操作するゲーム。

敵は(青い魚)、仲間は(ニモ)ってわかるように工夫してみて!

席を離れて、10分後・・・

生徒:「ゲームの説明書を書きました」

私:「お!いいアイデアだね!プレイする前に読めばわかるもんね」

私:「いいね、すごく、わかりやすくなったよ!」

私:「で、他にない?」
生徒:「え、まだ!?」

私:「うん、まだ他にできることないかな?」

生徒:「うーん、、」

少し離席・・・

私:「なんか、アイデア浮かんだ?」

生徒:「もうないです。」
気付きのきっかけ②:

子どもが「共感する」例を出して気づかせる
私:「今、先生が君のゲーム機をここで壊したらどうする?」

生徒:「ブチギレます!!」
私:「だよね?」

私:「じゃあ、逆に100万円あげたら?」

生徒:「神!」
私:「だよね!」

嫌な事をする人が「敵」で、いいことをしてくれる人が「味方」ってことだ!

私:「じゃあ、まずプレーする前に青い魚がハリセンボンに攻撃してきてライフを減らすのはどう?そうすれば敵ってわかるよね」

私:「そして、ニモが来て回復させてあげるところも見せてあげれば、登場人物の役割が一目でわかるんじゃないかな?」

私:「それからプレー開始というのはどう?」

生徒:「なるほど~、やってみる!」

数分後・・・・

生徒:「先生、エビがありません」
生徒:「エビ!?」

生徒:「攻撃してきてライフが減るのは、わかるんですけど、クマノミが来てライフが増えるっていうところが謎なんでエビをあげたいんです!!」

私:「いいアイデアが出たじゃないか!」
いかがでしたでしょうか?

いきなり、オリジナル作品を作るのではなく、
『しっかり習得コース』のチャレンジ問題や『ゲームを作ろうコース』をベースになにか「1アイデア or 1テクニック」するだけでも十分オリジナル作品に進化させることができます。

余談:その後、話を聞くと「テレビでハリセンボンを見て好きになったとのこと」でした。頭ごなしにキャラクターを変えさせなくて本当によかった・・・と心のなかでホッとしました。
ご参考になれば幸いです。

プログラミングの楽しさを生徒たちに届けるための最適なツール、それがティンカーズの教材です。

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